芸術家でもある平方所長の所長室には、
沢山の作品が飾られています。
その「ギャラリー」より、
最新のメッセージをお届けします。
2024年は、自然と社会と精神が分断されることによって大惨事が起き、その痛みは遠くの出来事ではなく私たち一人ひとりに重くのしかかってくることを改めて受けとめなければならない覚悟の時代を迎える瞬間から始まりました。
思えば、私たち「一般財団法人 日本私学教育研究所」では、2011年の東日本大震災の時にその覚悟を持ち、特に2022年から21世紀型教育を意識した教育研究を推進してまいりました。2023年からは、有志団体である「21世紀型教育機構」において、日本国内初の取り組みである「アクレディテーション(品質認証)」によって、21世紀型教育の持続可能性と質的進化を果たすシステムを全国に紹介し始めたところでした。當にわが国の教育のバージョンアップを試みる準備段階であると認識して、現在に至っております。
2020年には、パンデミックに直面しましたが、私立学校は授業を止めずに速やかにオンライン授業で対応したところも多くありました。生徒の命と精神と学びを守る21世紀型教育の持続可能性を証明し、「21世紀型教育」を行っている私立学校の存在が価値あることを示しました。このように私立学校の歴史的な流れに伴う進化のなかで、当研究所も全国に21世紀型教育を普及させるというミッションを第一義に掲げて活動することに至りました。
そして2024年、再び東日本大震災に匹敵する激しい揺れの能登半島地震に見舞われたのです。自然というのは、自然と社会と精神の循環を持続可能にするように、人間に畏敬の念を抱かせながら根源的な言動をかくも促すものなのだと感じない日はありません。多くの老若男女の命が失われるニュースを日々目にしています。また、こうしている間にも、ウクライナやガザをめぐる自然と社会と精神の分断が激しく、多くの人が貴重な命を落としています。もはやこの悲惨な有様と痛みは、遠くの出来事では済まされないのです。
ですから、目の前の生徒の命と学びの機会を今まで以上に守ることが私立学校教育の使命であることを皆様と共有させて頂きたいのです。
2024年は、もし元号が昭和のままだとしたら昭和99年です。いよいよ時代は本格的に質量ともに21世紀型教育に移行しています。同時に、目の前の生徒が100歳を迎えるときには、すでに22世紀になっていることに思いを馳せ、「22世紀型教育の準備をしていく転換点」でもあります。
地政学リスク、気候変動のリスク、精神不安のリスク、人工知能リスク、あらゆる局面での社会的結合のリスクなどを乗り越え好転させる知(知性・感性・身性・社会性・宇宙性などの包括知)はいかなるものなのか。自然と社会と精神の循環を修復し持続可能にし、人類の新しい平和と新結合を生み出す子供たちの叡智と行動と新しい価値を生成する「22世紀型教育」へ共に邁進していきましょう。
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