一般財団法人日本私学教育研究所は、設立母体となった日本私立中学高等学校連合会の研修部門を独立させる形で法人格を取得し、昭和38年の設立以来、私立学校の教育及び経営に係る調査・研究事業並びに教職員の資質向上のための研修事業を行い、都市型シンクタンクとして私立学校はもとよりわが国公教育全体の振興・発展に寄与してまいりました。
昨今、学校現場に求められる課題は多く、国が推進する「教員の質の充実」や「高校教育改革」という新たな教育政策を受け、私立学校においても教員の能力開発及び資質向上を図るための研修並びに学校教育に係る研究の一層の充実が求められています。従って、これらの事業を総合的に実施している当研究所の役割の重要性は一層高まったと言えます。
また、当研究所には、私立学校現場の要請を受け、今日的あるいは中・長期的な視点に立った戦略的な教育政策に資するための研究を行い、併せて、緊急に解決が求められている教育政策課題について調査・分析を行い、それらの成果を研修会やホームページにおいて、的確な情報・指針として私立学校に直接伝達する機能の強化も求められています。
これらの課題に応えるため、当研究所では事業の抜本的な見直しを行い、平成22年度に組織を改編し新たな研修事業を立ち上げるとともに、平成23年度には広報機能の充実・強化を図りホームページを全面的に刷新するなど、これまで以上に各私立学校のために有益な事業を展開してまいります。
平成25年度、当研究所は、創立50周年を迎えました。半世紀にわたり事業を展開できましたのも、偏に、当研究所の歴史を築いて下さった役員の皆様、私立学校の教職員の皆様のご支援、ご協力の賜物と心より御礼申し上げます。50周年という節目の年を迎えて、これまでの軌跡を踏まえ、私立学校の振興に寄与すべく斬新な構想を持って活動に取り組む決意をし、新たな半世紀への第一歩を踏み出しました。
私立学校にとって比類なき宝-それは生徒たちです。そして、その未来を担う大切な宝の育成の鍵を握るのは教職員であることは論を俟たないところです。当研究所は、より良い私学教育の実現と教職員の育成に不断の努力を重ねてまいります。
今後の当研究所の各種事業にご期待いただきますとともに、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。